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古民家インタビュー

【活用事例インタビュー】 No.1「茶処 真壁ちなー」

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沖縄県の本島南部・糸満市真壁の集落にある登録有形文化財に指定された「茶処 真壁ちなー」。赤瓦屋根や石垣など沖縄の原風景を今に残すたたずまいが印象的。広い庭の木陰にはテーブルが置かれ、さわやかな風の中で食事やお茶を楽しむこともできます。沖縄そばのほか、自家製ハーブを使ったハーブティーも人気で、いつも観光客や地元のお客さまでにぎわっています。金城増治・正子夫妻に沖縄古民家への思いをお伺いしました。

 

築120年の歴史のある家屋

金城増治さん:

この建物はあるお屋敷を1891(明治24)年に移築したと記録に残っています。琉球石灰岩を更地にしてその上に建てられていました。この辺りは沖縄戦の激戦区で集落のほとんど焼けてしまいました。どうにか焼け残ったこの屋敷は終戦後の旧三和村の役場や診療所として使用されていたこともあるそうです。40年前まで住んでいましたが、その後は貸家にした時期もあり長らく空き家となっていました。

正子さん:那覇に住んでいたため、当初はセカンドハウスとして使う計画で補修にとりかかりましたが、ある建築家が「立派な家で見たがる人が多いだろう」と助言をいただいたことから、2000(平成10)年に飲食店を開くことにしました。最初は次女と2人で始めましたが、現在は家族皆で切盛りしています。店名の「ちなー」は、うちの屋号で喜納の沖縄方言読みです。

増治さん:工事にあたっては、伝統的な技術で修復して次の世代に伝えていくことが大切だと感じ、柱や梁、建具などはできるだけ残してほしいと要望を出しました。修復に際しては、元々の材木なども活用しましたが、県内だけでは確保が難しかったので九州からも取り寄せることになりました。

最もダメージが大きかったのは屋根で、実は瓦の重みでたわんでいたんです。そのたわみを屋根が弓なり状になっている破風屋根だと勘違いしていたんですよ(笑)。

以前の2倍近い建材を使用し補強を行ないました。100年を経た木材と新たに用意された木材との色の違いなどが心配されましたが、「古色塗り」が施され統一感のある仕上がりとなりました。改修後、職人さんに「後100年は持つ」と言われました。

正子さん:うれしいことに屋敷の良さが認められ、2007(平成17)年11月に石垣、井戸、フールが国の登録有形文化財に登録されました。県内で4番目、家屋としては初めてなんだそうです。

 

先人の知恵が結集された建物

増治さん:沖縄の夏を快適に過ごすための先人達の知恵と工夫が随所に垣間見られます。まず赤瓦屋根ですが通常は二等辺三角形をしていますが、この屋敷は正面側の辺が長いのが特徴です。縁側が1間もあるため長くしたのかも知れませんね。1間の長さのある縁側ですが、沖縄民家はこれまで見たことがありません。軒先にせり出した庇(ひさし)を雨端(あまはじ)といいますが、これらによって日中の強烈な太陽や輻射熱を防いでいます。縁側の天井近くの壁は取り外せるようになって、空気を循環させる工夫が施されています。客間にあたる一番座(いちばんざ)、家屋の中心となる仏壇がある二番座(にばんざ)はともに8畳の広さです。一番座、二番座の天井が高いのも大きな特徴です。屋根裏も大人が立って歩けるほど高く広くなっています。子どものころにかくれんぼして遊びましたね。

正子さん:広い縁側や雨端、取り外せる壁のおかげで、真夏でも風が通り涼しいんですよ。現在、店舗は一番座、二番座を利用しています。裏座は事務所などにしました。リフォームでいろりを壊し使いやすいキッチンにしたほか、トイレも屋敷内に新たに設けました。現在は使っていませんが仏壇も大きく、陶器などを置いて陳列棚として利用しています。

増治さん:この屋敷は琉球石灰岩を更地にして立てられていますが、屋敷を取り囲むように溝が掘られていて軒下や床下などに雨水が流れるように工夫されています。床下も通常よりかなり高くなっていて、湿気対策に貢献しているようです。床下も広々としているので昔はここで鶏を飼っていて、子どものころは卵をよく取りに入ったのを覚えています。

正子さん:古いたたずまいが親戚の家に遊びに来ているような感覚を覚えると地元客や観光客に好評です。沖縄そばなどの各種沖縄料理をはじめ、コーヒーやハーブティーなどのメニューをそろえました。敷地内には木陰のベンチなども置いてあります。沖縄の古民家をゆったり楽しんでほしいですね。屋敷について知りたいことがあればお応えしますので、気軽に声をかけてほしいですね。

 

120年受け継がれ、親しまれてきた金城さんの屋敷。柱や梁などの古い材木や建具等を有効に利用し、古民家独特のたたずまいを今に残しています。ご夫婦にお話しをおうかがいすると愛着、そして誇りを持っていることが感じられました。皆さんもぜひ一度訪れ、沖縄古民家の良さを感じていただきたいと思います。

 

基本情報

  1. 敷地面積:約400坪
  2. 建物面積:約36坪
  3. 築年数:1891(明治24)年
  4. 住 所:〒901-0336 沖縄県糸満市真壁223
  5. 電話番号:098-997-3207
  6. 営業時間:11:00〜18:00
  7. 定休日:水曜、旧盆、年末年始、月1回火曜か木曜不定休
  8. 駐車場:10台

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古民家相談室

2017.6.14NEW

相談
始めまして京都出身横浜在住の40代後半の男性です。 祖父が今帰仁生まれのせいもあり沖縄に大変興味があり、特に沖縄出身の建築家の某先生に設計を教えていただいたり親しくして頂いているので、沖縄の住宅に興味かあり、去年伊是名島に銘苅家を見にいき大変感銘を受けました。 趣味で銘苅家の図面を模写してみたり模型を作ったりしてみたいのですが元となる図面などを入手する方法はありませんか? おわかりになられるようなら教えて頂きたくご連絡いたしました。 銘苅家がダメで一般的な古民家の図面ならなどという情報でもありがたいです。 よろしくお願いします。
回答
こんにちは、お問い合わせ拝見いたしました。 伊是名島の銘苅家住宅についてですね。 銘苅家住宅(いぜな島観光協会)...

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古民家用語集

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